夏の思い出。

[ 小さな星日記 ]

今朝起きると、外でなんだか町内放送みたいなものが流れていました。朝からなんだろう?火事か??と思ってぼんやりとそれを聞くでもなく聞いてたら、ちょうど午前8時15分。昭和20年に広島に原爆が落ちた、その時間でした。

あぁ、そうか、そうだった。

それで僕は小学校4年生の時、家族で広島旅行に行ったことを思い出しました。そのとき初めて新幹線に乗ったんだな(笑)。アイスクリームを買ってもらって、とてもうれしかった。

しかし、広島旅行。
当然原爆ドームや資料館にも行きました。最近ではあまりきつい展示は下げられているようですが、当時はまだ生々しい写真がそのまま展示されていました。実際、あまりにも生々しくておう吐してしまう観光客もそれなりにいるという話でした。それを小学生の僕も、まぁ見たわけです。
ホントはすごく恐ろしくて、怖かったんだろうけど、やっぱり男の子だということも、長男ということもあったでしょう(弟が二人いる)、わりに強がってたんだと思います。でもお風呂にも入ったし、ごはんも食べたし、テレビも見たし、父はビールも飲んだし、では今日はもう寝ようかとみんなで布団に入ったら、僕だけがいつまでも眠れませんでした。今寝ているこの建物のある場所でも、多くの人が苦しんで死んでしまったんだ、と思うと、昼間見た映像がまぶたに浮かんで離れなくなりました。
恐ろしくて、恐ろしくて、僕はとうとう母を起こしました。そして弟の手前(ぐっすり寝てるけど)恥ずかしかったけれど、母に一緒に寝てもらいました。
母に一緒に寝てもらったのは、この時が最後でした。

そして、家族みんなで旅行らしい旅行をしたのも、たぶんこれが最後だったと思います。

まだよく醒めきらないアタマで、そんなことをぼんやりと思い出していたのでした。

 
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