膝小僧の穴。

[ 小さな星日記 ]

飲食店ホール歴の長いユキモトさんの接客の様子を見、つまりいわゆる「一般のきちんとした接客」というのを目の当たりにすると、いや、やっぱり自分の接客というのは、かなりヘンテコかもしんないと、ちょっと思ってしまう今日この頃のワタクシであります(笑)。

大学生になって、最初にはじめたのはラーメン屋さんの厨房でのバイト。半年して、これとかけもつ形ではじめたのがカジュアル衣料品店での店員のバイト。ラーメン屋さんが裏方の仕事だったので、前に立つ仕事をしたかったというのがあります。接客というのをはじめて経験したのはこの衣料品店でのバイトからで、でもお客さんと話をする部分では、もうすでに今とあんまり変わらなかったかもしれません(笑)。

それからいくつかのバイトをやってきましたが、今の仕事と同じ、飲食店のホール係というのはついに一度も経験することなく(いや、ホントはホンの少しやったことはあるけれど、これはまた別の機会に)この仕事を始めることになり、現在の「なんとなく名物店員」っぽくなっているわけですね(笑)。

そんなバイト遍歴の中で、僕的に一番うまくいかなかったバイトは「ガソリンスタンド」。
他のアルバイト&社員さんに比べて圧倒的に車やバイクに興味がなかったということもあって(いや、別に普通には興味はあったんですが、そうゆうところで働く人に比べれば、ってことです)、なかなか仕事が覚えられなかったし、シフトも朝の空いてる時間、2時間くらいだけだったし、なにより他の人と話題が合わなかったのもあって、なかなか僕はそこにうまくなじめなかったし、仕事のできないバイトだったと思います。

ある日、バイト、社員を集めてミーティングがありました。
スタッフの個性、できる仕事だとか、改善のポイントなんかを店長が指摘していきます。僕はたいして仕事はできないし、他のスタッフとものすごく仲良しというわけでもなかったし、あまり大した評価はもらえないだろうなと思っていました。
でも、店長はちゃんと僕のことを見ててくれたんですね。

「スタッフの中でおまえだけ、膝をついて接客している。それはすごくいいぞ。」

あぁ、そんなことだけど、それだけで僕がどんなに救われたことか(笑)。
今でもありありとその時のうれしさを思い出すことができます。そのおかげで、僕はそこに居場所ができたようなもんですから。

車に乗ったお客さんの目線の位置というのは、思ったよりずいぶんと低いものです。それに対して対等、もしくは少し低めで接客するにはどうしても膝をつかざるを得なくなります。お客さんよりとても高い目線でしかも見下ろすようにして接客するのが、僕にはどうしても丁寧には思えなかったので、なんとなくそうしていただけのことだったんです。でもそれをちゃんと見ていてくれたんですね。う〜ん(笑)。

でもそれは僕の中の接客の基本みたいな部分なんでしょう。

僕が膝をついて接客するのは、昔ホストをやってたからではありません(残念、それはやったことないです....笑)。

エプロンで隠れて見えないけど、だから僕のジーンズの左膝小僧にはもうしばらく前から穴が開いてます。

接客穴、とでも申しましょうか(笑)。

そろそろ買い換え時ですね>ジーンズ。

 
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