天つゆ物語。
[ 小さな星日記 ]
今日のおススメは「新さんまときのこの天ぷら」。
日替わりのエントリにも書きましたけど、お昼の賄いですでにいただきまして、いや、ホントにおいしかったです。一度目の血液検査の結果を受けてしばらくはつつましやかな賄いにしてもらってましたけど、とりあえず中間発表も良好な結果、すでにお肉に揚げものなんでも来い!というような状態ではありますが、なるたけたべすぎには注意をしておる次第でありますね。
....って、その新さんまときのこの天ぷら。
お客さんにお出しするのと同じように、天つゆとまっ茶塩が付いていました。
うれしいね(笑)。
ところで、子供の頃、ときどき揚げたての天ぷらをわいわい大皿にもって、好きなだけたべさせてもらえるような夕食もありました。親父はビールを飲みつつ、おかんはとにかく次々とあげてばかりで、僕たち育ち盛りの男3兄弟は互いの食べている天ぷらを横目でちらりと見つつ、お箸で牽制もし合い、でもとにかく一心不乱に好きなものから食べ続けるわけでありまして、でもそれはとてもとても幸せな夕ごはんだったりしたわけですね(今思うと、ホントにね)。
それでさつま芋の天ぷらはウスターソース、ちくわとかれんこんとか、そうゆうのはふつうにしょう油をかけてたべてました。
大学生になって、上京して、八王子の小さな洋服屋さんでバイトをしてた頃、近くの割烹料理屋の、店先の黒板にあった、天ぷら定食520円(安い!)がふと目にとまりました。毎日自炊をしていましたが、やっぱり揚げものとかはなかなか出来なくて、たまには天ぷらっていいよね、って、割烹料理屋と言うよりは大衆飲み屋に近い雰囲気のその店に入り、スーツ姿の男の人たちに交じって天ぷら定食を注文しました。
しばらくして出て来た天ぷら定食。
あれ?しょう油(もしくはウスターソース)は?
あのぅ、と声をかけようと思ったところで、つゆがあるのに気が付きます。そして大根おろしとおろし生姜。
ん?
周りを見渡すと、当たり前だけどみなさん天ぷらを天つゆでお召し上がりです!
え!しょう油の方がおいしいのに!と思ってはみたけど、まぁ、そうゆうことなら天つゆとか言うものでたべてみますか、とだいたいなんでもつゆだくがスキ、まずはキスの天ぷらからじゃぶんと天つゆにつけてさくっとたべてみると....
おいしー!(ナミダのち感激)
っていうか、20年生きてきて、なんでこんなおいしい天ぷらのたべ方知らなかったんだろーーー!オフクローーーー!みたいな(笑)。いや、その時の感動は、今でも忘れられないというか、なんというか(苦笑)。
確かにお店にぴったりだけれど、昼間からガンガン流れるねっとりした演歌を聴きながら、その天ぷら定食を食べる。それはなんとなくちょっと大人なような、大人の男の人のような、とにかくそんなのもうれしくて、バイトに行くたびに通ったものです。
今ではその僕がバイトしてた小さな洋服屋も、天ぷら定食を食べに通った割烹料理屋もないのだけれど、それでも、その天ぷらは、今でも僕の中できらめくようなとてもスバラシイ食べ物だったりするわけです。
はじめての、天つゆ(うふふ....笑)。
ハイ。