2005年10月 8日

ブレンドコーヒー、1年目の覚え書き。

[ コーヒー ]

うちのオリジナルブレンドコーヒー。

オープンする時に決めたブレンドを、もう少し秋〜冬に合う濃くてミルクや砂糖に負けないようなものに作り直そうと、あれこれとやってたのがちょうど1年前の今頃でした。それからずっと、そのブレンドでお出ししているうちのオリジナルブレンドコーヒー。

夏前頃から、スタッフの清水に毎日コーヒー修行をしてもらっているんですが、なかなか腕を上げてきました、清水さん、最近はめったにヘマはしませんよ...と、それはそれでみんな清水さんが入れてくれる午後のコーヒーを単純に楽しみにしていたりするんですが(笑).....

何週間か前のある日のコーヒー修行。

清水)出来ました〜。よろしくおねがいします。

okayan)はいはい(笑)。あぁ、香りはなかなかいいですね、それではいただきます.....ごくり.......?????、あれ、清水さん、なんか、これおいしくないね、薄いっていうか、なんか風味も違うかんじがするね、抽出(ネルドリップ)うまくいかなかった??

清水)いや、そんなことはないんですけど....なんででしょう?

okayan)じゃ、もう一回入れてみてよ.....今度はちょっとお湯の温度低めで....(こうするとだいたい豆が落ち着いて濃く、きれいにはいったりします)

清水さん、もう一回、温度低めで同じように入れてくれました。

.....でも、全然おいしくない。
はっきり言っちゃうと、まずいわけです。

??????

と、それから僕自身も同じ豆で何度か入れてみました。
この夏コーヒーをいれるのが絶好調だった頃、もうどうすればお湯が適温になるのかわかってたし、それできちんといれてやれば確実においしいコーヒーをいれることが出来る、その入れ方で何度入れても、全然おいしくいれられませんでした。

がっくし.....(自信喪失)。

....って、もしかしてブレンドの配合、間違ってるのかもしれないですし.....と同じ日に来た同じブレンドの別の袋を開けてみて...でもダメでした。もしかしたら余所のお店のブレンドと間違って配達されたのかもしれません....と、仕方がないので業者さんに電話して、返品することにしました。

そして、新しい豆が来て、またコーヒーをいれてみて...
前よりちょっとマシくらい?でも夏の入れ方では全然上手くいれられませんでした。
確かに秋になって、お湯の温度や沸騰の仕方、外気の温度なんかも関係あるのかもしれません。でも、そんなの全然関係ないくらい、豆にガッツがないかんじがして、きちんときれいに抽出(ネルドリップ)出来てもあっさりさらりとしたコーヒーにしかなりませんでした。

仕方がないので、もう少し細く豆を挽くことにしました。

するといつもの、夏のかんじが戻ってきました。湯を注いだ時の豆のふくらみ、泡立ち、そして抽出し終わるまでのふくらみの保ち等々、かなりいいかんじでいれることが出来ました.....イイネ!(ホントヨカッタ)

そして今日のランチ、コーヒー好きのいつものお客さんに、コーヒーおいしかった!と言っていただけました。
いや、ホントに、本当にうれしかったです(フォースが共にありましたからね.....笑)。

思えば一年間、こうだと決めたこのブレンドを出来るだけおいしくいれられるように、日々いれ続けてきたわけで、それがこの夏ひとつの完成を見たのかもしれません。

しかしコーヒーというのは、工場で作られた化学製品ではありません。
産地の天候や土壌、その年の豆そのものの出来、当たり前ですがまずは農作物であり、またそれを精製する行程の善し悪し、そして焙煎の加減....少しでも違えば、必ずなにかが変わってくるわけで、ブレンドに配合されている、1種類の豆の具合が違ったって、その味は変わってくるわけで、洗濯ばさみやサランラップみたいに、いつでも決まった品質でうちに届けられるわけではないわけです。

そこを、誤解してたんだと思います。

だから自分の味覚だけをたよりに、なんとかおいしいコーヒーになるようにする。
細く挽こうが、荒かろうが、湯温が高かろうが低めだろうが、とにかくおいしければいい。

でも、一年かけて、そこまで来れたんだなと、
自分で作ったこのブレンドを、そこまで理解してきてるんだなと。

奥が深い、というか、道のりはさらにさらに長いですね。
とても楽しそうですけどね(笑)。

 
この記事につぶやく。 感想など送る。 このページのトップへ。

2005年9月 7日

コーヒー修行。

[ コーヒー, 小さな星日記 ]

Coffee Shimizuもう夏前くらいから、お昼の賄いを食べ終わったら、スタッフの清水にコーヒーをいれてもらっています。まだ料理長がいた頃、時々午後のすいている時間に僕がコーヒーをどんといれて、みんなで眠気覚ましにのんでいたんですが、これを、では清水さんにやってもらおうと、それで僕が楽しようと(笑)...ってわけでもないんですが、とにかくここ3ヶ月くらい、ずっと清水さんにはコーヒー修行をやってもらっています。

まずは一番安定する2杯いれで、基本的なネルドリップの手順を覚えてもらいました。
ネルに湯を通して、それを絞ってほかほかのネルを準備して、その湯でそのままサーバをを暖め、豆をひいてネルに用意して、真ん中にちょっとくぼみを作ったら、あとは適温に用意されたお湯を注いでいくわけです。
一投目でコーヒーの粉をお湯で潤して、20秒くらい蒸らします。豆がふんわりと盛り上がってきたら、うん、いいかんじですねと、すでにおいしいコーヒーを予感できるわけで、さて、いれますよ、と二投目で、だいたいいれるコーヒーの半分くらいいれます(2杯いれなので、1杯分くらい)。ふんわり盛り上がった豆が少ししぼんできたところで、さてと三投目、だいたいはいったかなくらいで、4投目、これで所定の量がはいりました。
きちんと暖めたカップに注いで、ハイ、コーヒーがはいりましたよ、ということになるわけですが、やっぱり安定して細く注げるようになるのには少し時間がかかるし、僕みたいに毎日ランチの時にこれでもか!といれているわけではないので、なれるのにはやっぱり時間はかかったけれど、清水さん、確実に腕を上げてきて、最近では、自分のコーヒーよりもおいしいんじゃなかろうかと思ったりする時もあります(苦笑)。

2杯いれに慣れて、だいたいの手順がスムーズにできるようになって、今度は1杯いれ、3杯いれ、4杯いれとそれぞれでも安定していれられるようになって、そしてまた2杯いれに戻る。最近は毎日2杯いれを2回、コーヒー修行としてやってもらっています。
毎日やってもらっているので、抽出したかんじと味の関係なんかも、彼女の中でだんだん結びついてきて、また細かい味の違いみたいなのも、かなりきちんとわかるようになってきましたね。

ということで、今日は清水さんがコーヒーをいれてくれたあとに、たまには僕もいれてみようと、久しぶりにみんなにコーヒーをいれました(笑)。2杯いれで、2回。せっかくだから、それじゃぁ、フカザワもいれてみてよ、とそれぞれのいれたコーヒーをのみあいました....いや、こんなに違うかね(笑)???

いや、基本的にはおいしいんです。
きちんとうちのコーヒーとしてお出しできるクオリティはあるんです。
でも、同じ豆を使っていても、こんなにタイプが違うんですね。

でも、無理に味を合わせるんじゃなくて、クオリティを上げながら、それぞれが自分なりに豆の味を引き出してあげて、それぞれのおいしいコーヒーがいれられたらいいなと思いました。

久しぶりに人のいれるコーヒーを飲んで、また清水さんもかなりいい刺激を受けたようで、えぇ、明日からもコーヒー修行、ガンバッテネ!(おいしい午後のコーヒーを楽しみにしています...笑)

 
この記事につぶやく。 感想など送る。 このページのトップへ。

1