廃油石けん初仕込み(前編)
さてさて、いよいよ石けん部長のぬまっちによりますレポートがはじまります!
まずその初回は.....そもそも石けんってどうやって作るの??道具ってどんなのが必要なと??それって危ないの??....みたいな、えぇ、手作り石けんの基礎知識というか、えぇ、そんな......やや堅苦しい内容になってはおりますが、えぇ、この先読んでいく上では、確実に必要な.....というか、えぇ、もちろん石けん作りをするには必要な内容でございますので、えぇ、ちょっとレクチャー的なかんじではありますが、まずはみなさんにお知り置きいただきたいなと思います、ハイ。
ということで、ぬまっちヨロシクお願いします。
初仕込みにむけて
石けん部長を拝命し、店長から、廃油石けんレシピの切りぬきを譲り受けました。石けんの成り立ちについて、何の知識も持たなかった私は、自分でもネットや書籍でいくつかの作り方を調べてみました。そうして解ったことは、基本的に石けんは、「油と苛性ソーダと水を混ぜて化学反応を起こして固めたものである」ということ。 ここで基本的な石けんの作り方をざっくりと説明すると、
苛性ソーダと水を混ぜて、「苛性ソーダ水溶液」を作る。
↓
その水溶液を油にゆっくり注ぎ入れる。
↓
よく混ぜて型に入れて固める。
という流れになります。材料の配合や、油の種類で石けんの性質が少しずつ変わってくるようですが、基本的な構成要素は同じです。仕込みをするにあたって、石けん作りの手順を、頭の中で何度も思い描いてみました…ボンヤリと料理や、お菓子作りに近い感覚の仕込みの様だとは思うのですが、やってみないことには何もつかめません。
とにかく仕込みにむけて、必要な材料を揃えることにしました。キッチンスタッフにお願いして、廃油、米ぬかをストックしてもらい、薬局で苛性ソーダを購入。苛性ソーダは劇薬であるため、印鑑を持って薬局で購入する必要があります。固形石けんを作るためだと伝えれば、さくっと買い求められるのですが、初めての劇薬購入....やっぱり少しどきどきしました。
そして今回、石けんの仕込みをすると話すと、すぐに「お手伝いします!」と名乗りを上げてくれた、元キッチンスタッフのくろちゃん。なんて心強い助っ人!彼女と連絡を取り、お互いの予定を合わせて仕込み日を決定しました。
廃油石けん初仕込み(前編)
11月某日くろちゃんとリトスタ待ち合わせ。
お互いに初めての石けん作りなので、軽く段取りと確認ごとを話し合いました。
1)まずはレシピを決定するところから。
いろいろあるレシピの中で、「ミキサーを使ったレシピ」が一番手軽で、出来上がりの量も少なく、試作するには丁度よさそうだということになりました。このレシピは、一般的に紹介されている廃油石けんのレシピよりも、苛性ソーダの量を減らし、タネを混ぜる時間を長くしたもの。未反応の苛性ソーダが残ると、 洗濯石けんとはいえ人体にもあまり良くない影響がありそうですよね…しかし、ミキサーによってよく混ぜられるため、そのリスクが少なくてすむ作り方…ということらしいのです。タネを混ぜるという工程でミキサーを使う事で、混ぜ時間が短縮されるというメリットもあります。
2)仕込みに使う道具、苛性ソーダの扱いについての注意。
苛性ソーダは、「強アルカリ性」。素手で触ると火傷してしまう劇薬です。しかし、どんどん水を加えて薄めていけば、強アルカリも、弱アルカリになります。あくまでも、強アルカリの状態に直接触れてはいけませんよ、ということ。つまり扱い方さえ誤らなければ怖がる必要は無いのです。刃物や、火と同じように、くれぐれも気をつけようねと確認し合いました。
そして使う道具について。苛性ソーダは、鉄やアルミを腐食させてしまうので、避けること。ステンレス、ガラス、ほうろう、紙はOKです。
3)片付けについて。
使った材料の後片付けは、ひと手間かけます。使った道具に着いた石けんのタネは、まだ化学反応の最中、「石けん」ではありません。必ずゴム手袋を着用して、不要紙などで拭い取ります。それから台所用石けんでよく洗い、十分にすすぎをすれば問題ないということ。ちなみに、お酢をかけて中和してから洗うのもよいらしいです。
4)最後に。
一貫して作業はゴム手袋、マスク着用で行うこと。石けん作りの作業過程では、刺激臭を伴う化学反応が起きるので、換気にも気をつけよう、と話し、いざ仕込みへ。
ゴム手袋や、マスクを装着し、早速仕込み開始。
ネットで調べた例の「ミキサーを使った石けんレシピ」を試みました。
材料をミキサーで混ぜ込むのですが、タネがあっという間に思った以上の粘度になり、ミキサーに絡みついてしまいます。レシピ通りに仕込みを進めるも、2度続けて失敗…!全く型に流し込むような状態ではありません....出だし早々から私たちの間にどんより暗黒なムードが漂いました......。