April 10, 2008
ほほえみがえし〜清水からの便り
4月に入って、早10日。
当店も.....3月末で清水が卒業し、新スタートを切った4月。
彼女を失った喪失感みたいなものを.....まだうまく把握できないというか、なんとなくそこんとこアタマではわかっていつつも.....いつだって彼女が.....おはようございます.....とお店に来るんじゃないかと.....いや、でもそんなことはあり得ないわけだけれど、やっぱり.....まだお店にしっかり彼女の面影があるような、そんな気がしますね。
と、結婚式まで1ヶ月を切った、そんな清水からみなさんに卒業のご挨拶が届きました。
三月いっぱいでリトスタを卒業した清水です。こんにちわ。
私は三年間、リトル・スター・レストランのスタッフとして働かせてもらいました。
初めてホールに立った日のことを、今でもすぐに思い出せるのに、
あれからそんなに経つのですね。
でも、思い返して見ると、本当にいろんな事があって、
ものすごく濃い3年間だった気がします。
正直に言って、何を書いたらよいのかわかりません。
いろんな気持ちがありすぎて、どう言葉にしたら良いのかわかりません。
三月に入り、ここで働けるのもあと数回だ、と実感した時、
たくさんの方の顔が思い浮かびました。
そして、皆さんに会えなくなるんだと思うと、本当に淋しくなりました。
一緒に働いてきた、楽しくて温かいスタッフの皆との別れが淋しいのは
当然ながら、お客さんたちに会えなくなるのが、こんなに淋しくなるなんて。
3年前の私は想像もしていなかったと思います。
私の退職を知って、涙ぐんでくださった方もいらっしゃったし、
辞めちゃうまでにいっぱい来るからね、と何度も通ってくださった方も。
そして、最後の週には本当にたくさんの方たちが会いに来てくれたり、
メッセージを送ってくれました。
「淋しくなるね」「お幸せに」そして「ありがとう」と。
私は、これまで良くしてくださった、たくさんのお客様に
ものすごく感謝していて、その気持ちをきちんと伝えたいと思っていました。
でも、お客様からありがとうと言っていただけるなんて。
そんな風に言っていただけるなんて、
本当に嬉しかった。
私は絶対に、絶対に忘れないと思います。
この三年間でたくさんの、大切な出会いがありました。
ここに書き上げる事ができないけれど、皆さんから頂いたお言葉も、
本当に一つ一つが心に響いて、絶対に忘れないです。
この三年間のいろんな思い出を振り返りながら、
皆さんへの最後のご挨拶を書こうと思っていたのに、
小学生の作文のような、感想文のような、ただの日記のような、
支離滅裂な文章になってしまった事をお許しください。
皆さん本当にありがとう。心から、ありがとうございました。
なんだか.....どんなに書いても書き切れはしない.....というような、モドカシサ。
そんな気持ちがいっぱい入った、最後も彼女らしいすてきな一文だったと思います。あれこれ忙しいところ時間を割いて書いてくれて、本当にありがとう>清水さん。
さて.....彼女というヒトは.....うちのスタッフとして加わってくれた時から.....べつに特に派手でも目立つわけでもなく、控え目で.....やっぱりどっちかというと人見知りなところがあったと思いますし、そうゆう意味では.....特にホール係という仕事が.....素質的に向いていたようには思いませんでした。
しかし......彼女はそんな自分の性格や気質を知ってもなお、接客の仕事が好きだったんだと思いますし....彼女は彼女なりに....その力を余すところなく使い、いいホール係でいようと.....日々、地味に務めてくれました。そんな彼女の控え目ながら、丁寧でそっとお客さんの気持ちにより添うような.....そんなやわらかい物腰、なおかつしっかりと頼りになる.....そんなホール係に成長してくれた....えぇ、僕みたいな....派手に動いたりしゃべったりする店員を.....ホントにうまく支えてくれました。
お昼.....僕はドリンカでコーヒーを淹れながら、彼女がカウンターにいらっしゃったお客さんに対応する様子を見ていました......いらっしゃいませにはじまり、お冷、おしぼり、メニューとお出しし、頃合いを見てご注文を伺う.....その間の彼女の言葉は......ある意味まったくマニュアルどおりというか、特に彼女らしい言葉遣いなわけではなくて、どこの店員だって言うような、そんな言葉でしかない......
でも、なんでこんなに彼女らしい言葉なんだろう、と。
どんなにマニュアル的な言葉でも、彼女は.....それを彼女の言葉としてしっかり使いこなせたし、それはきちんとお客さんに伝わっていた.....まだうちに来て間もなかった頃、緊張で固くなってた彼女に、こんなことを言ったことがあります。
自分の言葉で、お客さんに接して下さい。
.....でも彼女はそれをうまくできなかった。いつまでたっても.....彼女の言葉が出てこないなと、もう少し自信を持ってやってくれたらいいのになと、そう思っていました。でも.....この3年間で.....彼女はきっと、どんなにありふれた言葉でさえ、彼女の思いや気持ちをのせてしゃべることが出来る術を身につけたんだと思います。
それは......ホントにすごいことだと思います。
そしてさらにもうひとつ言うと.....きっと彼女はうちに来た頃、こんな風にうちのお店に....これほどまで濃く関わることになることも考えてなかったように思います(笑....そりゃま、そうだ)。まぁ、まだうちもその頃は....1周年を迎える前でしたし、まだまだわちゃわちゃと日々のことに追われ、自分たちらしさなんかを打ち出せる余裕なんかほとんどなかったですから.....ま、わりにまだまだふつうのお店だったと思うんですけど(笑).....好きなひとといっしょに暮らし始めて、好きな仕事をちょっとして、そして何年か後には結婚したいなーと、きっとそのくらいだったと思います。
でも.....こんなにも僕らとともに力を合わせてお店を盛り上げ、レギュラースタッフ時代は特に.....その責任感の強さから、一度も仕事を休むこともなく、いつもすてきな笑顔で日々の営業に華を添えてくれました。
もちろんそんな彼女でしたから、早い頃から....単なる店員さんではなく、ちゃんと「清水さん」としてみなさんに認識してもらい、よくしていただけた.....最後の清水祭の3日間、その3日間で、清水の3年間を.....その成果というか、その本質みたいなものをホントにまざまざと見せつけられたというか.....えぇ、いかに彼女がこの3年間、ホールでみなさんに大切にしていただけたということ....時にはにかみ、時にほころび、そしてしまいには涙ぐむことも多かったこの3日間.....そんな清水を見ながら、僕らスタッフはそれを自分のことのように.....いやしばしば自分のこと以上にそれをうれしく思いました。
清水さん。
この3年間、あなたのことをホントに頼りにし、大切に思ってきたスタッフがここにちゃんといます......そして、こんなにもあなたの存在をちゃんとわかってくれ、そしてやっぱり大事に、好きでいてくれたお客さんがここにいます。
そんな単純な事実が、きっとこの先、
あなたを救ってくれることもあると思います。
そのことだけ、ココロの片隅にでもいつも置いておいて下さい。
本当に、ありがとう。
.....あ、もうあかん。
また号泣しそうなので、やっぱこのへんで(苦笑)。
本当に、どうもありがとう。