October 22, 2008
目も当てらんない(苦笑)。
インターネットというものが僕の生活の中に入ってきたのは27歳の時....もちろんモデムでの電話回線接続やせいぜいISDNだったわけで、まだその頃....長旅から帰ってきたばかり、山口県の山間部、実家に身を寄せておりましたね.....と、すぐさまMacを手に入れて、ネットにつながったらちょこちょこホームページを作り始めておりましたが、あれから早10年がたって、googleも誕生から10周年ということで、ひとつの企画として「あの頃のウェブサーフィンをもう一度。」2001年当時のサイト検索が出来るサービスがあります。
こちら。
http://www.google.com/search2001.html
また2001年に限らず.....過去のウェブアーカイブを検索出来るサイトもありますよ(カンペキではないですけどね)。
WayBackMachine
http://www.archive.org/
ま、当時のホームページと申しましても....やっぱり大してコンテンツがあったわけでもなく....でもそれはそれなりにあれこれと日々のことを書き綴っていたと思うんですが......これがある程度検索出来てしまうわけですね(ま、自分のハードディスクの中のどこかしらには、元データもあったりするんだろうけど)。
それで.....そうですね、この仕事をする前、2000年から2004年くらいまでのワタクシのウェブアーカイブなんてのをですね、検索し当てたりしましてね.....ちょこちょこと読んでみたんですが....これが、もう、なんていうか.....目も当てられないわけですよ.....あまりに
痛々しすぎて(苦笑)。
いや、それは中学・高校、大学.....なんていう、幼く若かった頃の作品で、その....青さゆえに.....見てらんない訳じゃなくて(いや、それはそれであまりに青いので目も当てらんないですけど)、その頃の自分をあまりにリアルに思い出せ、そしてその自分に対して....ある意味
ツライ気持ちになってしまうと(苦笑)。
2000年の春、右も左も分からない素人さんがいきなりフリーのグラフィックデザイナーになって.....それから4年、なんとかいいデザイナーになろうと、いい仕事をしようと.....ホントにココロをすり減らしながら毎日生きているような.....そんな生活をしている自分から漏れ聞こえてくるコトバが......あまりに自分を追い込んでいるようで、楽しいようでいて.....実は懸命に楽しもうとしてるだけにしか....今となっては思えなかったりして、そのストレスから上滑りしてくるようなコトバを.....見てらんない(苦笑)。
デザインの仕事をするようになって.....ホントに未知の分野、同僚も先輩もいないフリーのデザイナー、自分でコツコツ調べたり勉強しては....なんとかひとつひとつ仕事をこなしていく。当時広告代理店に勤め、僕に仕事を振ってくれてた、当店店長でツレアイのミヤザキ.....彼女のディレクションからホントにたくさんのものを学び......すこしずつ仕事が出来るようになり、そして楽しくも思うようになる.....でも、なんでもそうですけど、そんな初期の段階は誰でもなんでも楽しいもので.....でもそのうちに、ある程度仕事をこなせるようになると....今度は....
やっぱり自分にデザイナーとしての才能がないなというのが、ハッキリ分かってくるのです......もう、それはやればやるほど、たとえミヤザキやクライアントにすごく褒めてもらえても.....やっぱり自分には解ってしまう(苦笑)。
ま、こうして自分たちのお店をやっていく中で毎月新聞を作ったり、こんなウェブサイトを作ったりするくらいには.....ある程度のスキルはあると思いますけど、やっぱり僕がその頃....つまり同僚も先輩もいないひとりのデザイナーとして.....密かにライバル視してたのは、当時日本の第一線で活躍するようなデザイナーの仕事.....
そのクオリティで仕事が出来るほどの......才能もオリジナリティも粘りもないと。
.....ま、当たり前ですけどね(苦笑)。
そんな才能に憧れ、でも自分にないこともハッキリとわかり.....それでもひとつひとつにいい仕事をすることで応えたいと......えぇ、たいしてないセンスや才能を振り絞るようにして仕事する......焦りや申し訳なさや.....いろんなジレンマみたいなものを抱えながら......ひとりで日がなディスプレイに向かい、煮詰まり、勝手に自分で自分を追い込んだりして酷くつらかったろうなと......それを思うと、
今はなんて健全なんだろうなーと(笑)。
ま、こんだけ今日もお客さんが少なくて、さてとうちはやっていけるのかしらね?と、それはあまりにシリアスではあるけれど、それでもあの頃のストレスに比べたら.....このくらいなんとななるんじゃないかなと思える(笑)。自分の持っている能力を、そのままストレートに使っていけばいいわけだし、それしかないわけです....自分の能力を誰とも比較もしたりしないから、人をうらやむこともない。人(お客さん)によく思われることは大事なことですけど、だからといってカッコつける必要はぜんぜんないし、センスがいい人だと思われなくてもいい(笑)。ただ単純に自分の能力がこの場所できちんと.....ありとあらゆる意味で生きていくこと.....それだけ。だからこそ、
今自分が立っているその場所が、
やっぱり正しい場所なんだとココロから思える。
あの頃の自分、ほんとうにお疲れ様と、ぽんぽんと肩でも叩いてあげたいような.....そして今の僕が、ホントに感謝していると伝えてあげたいような.....そんな気にもなったりしました....って、まぁ、でもそのくらい
痛々しかったってこと(苦笑)。
ご静聴ありがとうございました(笑)。